日本人の場合、いびきを習慣的にかいている人は男性で22%、女性で6%を占めるというデー夕があります。つまり、男性は五人に一人の割合で毎日いびきをかいていることになります。
はたしてそのいびきは、心配のないいびきでしようか、それとも治療を必要とするいびきなのでしようか。
たとえ睡眠時無呼吸症候群などの問題を抱えていなくても、いびきは「騒音間題」をはらんでいることは冒頭で述ぺました。そして周囲が迷惑し、それを本人が気にかけていて、社会生活を営む上で何らかの支障をきたしているならば、いびきは治療の対象となります。「たかがいびき」と思われてとりあつてくれないのでは……などと考えず、まずは専門医に相談してみてください。 続きを読む
いびきの音が高いか低いかも、重要なポイントになります。専門的にいうと、いびきは大きく「振動型いびき」と「狭窄型いびき」に分けることができます。いびきの音が低ければ「振動型のいびき」、高い音であれば「狭窄型のいびき」といえます。
「振動型いびき」は軟口蓋などが振動の原因になっているもので、いびきをかく人のほとんどはこの振動型に当てはまります。振動型いびきの音は、基本周波数が150ヘルツ以下と低いのが特徴です。
「狭窄型いびき」は、舌根沈下や口蓋扁桃肥大などによって狭まった気道を空気がむりやり通過しようとして起こるものです。こちらのほうは、いびきの之目がかなり高くなります(基本周波数400~500ヘルツ)。 続きを読む
いびきは自覚症状がないので厄介だといいましたが、いびきで悩んでいる人はまず自分がどんないびきをかいているかを知っておくことが大切です。家族から話を聞いたり、一人暮らしの人なら自分のいびきをテープに録音してみるのもいいでしよう。いびきの音は、危険ないびきかどうかを判断する重要な情報源なのです。
もしあなたのいびきが次のようであれば、注意を要します。 続きを読む
ここまで「いびきをあなどってはいけません、いびきは体が発している警告です」という話をしてきました。しかし「自分のいびきに注意しなさい」といっても、自分がいびきをかいているのかどうか、また、どんないびきをかいているかは、人から指摘されない限りわかりません。
この「自覚症状がない」ということが、いびきの厄介なところです。
一般に、いびきをかきやすいといわれている人のタイプがあります。まずその外観的な特徴をあげてみましよう。 続きを読む
さて、いびきというのは「空気の通り道が挟まっているにもかかわらず、無理やり呼吸しようとするために起こる音」だと述べました。ということは、いびきをかく人は、酸素を体内に取り入れたり、炭酸ガスを排出したりという「換気機能」が十分にはたらいていないことになります。
とくに、大いびきを習慣的にかく人は、それだけ上気道の狭窄がひどいことが考えられ、体が慢性的な酸素不足に陥っている可能性があります。いびきが体に負担をかけているというのはこのためなのです。
事実、大いびきをかく人は、いびきをかかない人に比べて血液中の酸素の量が30%前後も少なくなることもあるといわれています。この睡眠申の酸素不足がもとで体の諸機能にさまざまな悪影響を及ぼす病態を、専門的には「睡眠時呼吸障害」といいます。
睡眠時呼吸障害のなかには、最近よく耳にする「睡眠時無呼吸症候群」という病気も含まれます。あとで詳しくふれますが、睡眠時無呼吸症候群というのは、上気道に何らかの障害かおり、空気の通り道が極端に狭まっているために、睡眠中に呼吸が数十秒間も止まった状態を、一晩に何度ちくり返すというショツキングな病気です。
この病気の人は、自分ではしっかり睡眠をとっているつもりでも、眠りが浅いため、朝起きると疲れが残っていたり、日中にいきなり猛烈な眠気に襲われたりします。自動車の運転中に居眠りをしたり、会議で話している岫中にいきなり眠り込むといった、ふりうの人から見ると信じられないような状態を起こすのです。 続きを読む
では、どうしていびきは私たちの体に負担をかけるのでしようか。それを理解するには、まずいびきのメカニズムについて知っておく必要があります。
鼻腔からのど、気竹支に至るまでの空気の通り道を「上気道」といいます。
寝ているとき、この上気道がなんらかの理由によって狭まると、呼吸をするときに空気抵抗が増えて粘膜や分泌物が振動します。この音がいびきの正体です。
つまりいびきは、空気の通り道が狭まっているにもかかわらず、無理やり呼吸しようとするために起こる音なのです。 続きを読む